
いつかのラジオでこの映画が紹介されており、気になるなあと頭の片隅にふわっと思っていたら、いつの間にか公開されていて、いつの間にかもう上映が終わりそう…!ということを知り、駆け込みで鑑賞。
高校時代をフランスで過ごし、人目を気にせず振る舞うジェヒ(キム・ゴウン)と、ゲイであることを隠し、他人と深い関係になることを避け孤独に生きようとするフンス(ノ・サンヒョン)。大学で同じクラスになったことをきっかけに、ふたりの物語は始まっていく。
映画やドラマなどの物語には、あらゆる“最強のふたり”が存在すると思うが、このコンビもきっとそのうちのひと組に入るのではないだろうか。
相手の好き嫌いを気にしないと関係を保っていられない人よりも、自然に自分をさらけだせる人といっしょにいたい。自身が弱点だと思っている思っていることだって、それを個性だと尊重してくれる人がいるかもしれない。
そんな風にしてこのふたりも出会った。
物語終盤のジェヒの結婚式で、フンスが友人代表として彼女に歌を贈るシーン。ステージで歌いながら涙ぐむフンスの姿に、最初は見ていただけのジェヒも思わず駆け寄る。楽しそうに歌って踊るこの場面に、これまでふたりが走馬灯のように頭をめぐり、まるで自分が友人のひとりになったような気持ちで見守ってしまった。
目を細めてしまうほど微笑ましく、とても眩しかった。
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