【暮らしのひとすくい】ランチに高額な金額を出す覚悟ができていない(2024.2.5〜2.11)



2月5日(月)

ここ最近、無性に干し芋が食べたくなっていたので、先週のうちに買っておいていたものを食後のおやつとして食べる。

子どもの頃のわたしは、こういった「いかにも健康に良さそうな食べ物」をとことん嫌っていた。
大抵のものは味が薄かったり、ねばねば、どろどろしていたりして、得体の知れないもののような気がしていたのだ。
それなので大人になった今、こうして自ら好んで食べるようになったことがいまだに信じられなくなるときがある。

豆腐、ゆば、とろろ、抹茶、あんみつ、など。

最近気になるものは、どれも健康に良さそうなものばかり。


2月8日(木)

毎朝、出勤前の準備をしているときは、ラジオを聴くようにしている。
あるコーナーのゲストで歴史学者の方が出演されていた。約1000年前の歴史と向き合う仕事をしていて、現在の大河ドラマにも関わっているのだそう。

その方は、歴史を学ぶことは同じ過ちを繰り返さないことでもあるかもしれないけれど、大事なのはそれを通して、人間は愚かな生き物だということを知ることだ、ということ言っていた。
歴史を見ていると、人間は何度だって同じ過ちを繰り返している。そんなに人間は立派になんかなれないみたいだ。

悩みごとが絶えない人生において、時折昔の人も同じような悩みを抱えていたことを知ると、自分だけじゃないと安心することがある。


2月9日(金)

実家の方に用事があったので、実家に寄る。

地元の駅周辺は、県内でも結構栄えている方で、生活用品はもちろん、ある程度の娯楽もここで済んでしまうくらいだ。
一人暮らしをして、この街を離れてはじめてここの便利さを実感した。

せっかくだからといろいろと買いまわりをしていたのだが、ちょっとの間にもお店が変わっていたり、閉店していたりして驚く。

ずっと住んでいた街もこうして変わっていくことに、なんとも言えない寂しさを感じていた。


2月10日(土)

展示会へ行くので、近場でお昼を食べることにしていたのだが、行きたいと思ってわざわざ調べていたお店の前に着くと、なんと改装工事中だった。

GoogleにもSNSにも書いてなかったぞ!とお店の看板を睨みつけてみるも仕方がないので、近場でなにかないかと探してみる。

すぐ隣にピザ屋さんを発見し、「ピザもいいかもな〜」とお店の様子を外から伺っていると、店員の方がサッとドアを開けに来てくれたと思ったら、あっという間に店内へ招き入れられてしまった。

席に座ってメニューを開くと、ひとつひとつの値段がちょっとお高めだ。
さらにワンドリンク制ともきた。入ってしまったことをじわじわと後悔し始める。

ピザを食べ終えてお会計を済ませ、コートを着ながらふと入り口のカウンターを見ると、そこにミシュランのマークが見えた。

ピザは確かに美味しかったし、それはこの値段がするのかもしれないと納得はしたが、ランチに高額な金額を出す覚悟ができていなかったせいでいたたまれない気持ちになった。


2月11日(日)

気に入っているカフェのローストポークサンドが新しくなっていた。
大きめにカットされたカブとパプリカが豚肉の間に挟まれていて、野菜の自然な甘さとお肉の相性が絶妙で美味しい。

美術館に併設されているカフェなのだが、この日はコレクションの展示しかやっていないせいか、いつもよりも人が少ない。

ほどよく休んで、ほどよく行動した日。
わたしの充実感にはバランスが大切みたいだ。

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